sACNの特徴の一つ:データパケットの優先度について説明します。
機能の目的
一方の卓の入力がなくなった時、もう一方の卓の入力を採用することを目的とします。
概略
ノードなどの受信者は同じユニバースの信号を受信した場合、それを区別する方法がありません。そこで、優先度を設定することで受信者はどちらのユニバースの値を使用したら良いのかを判断することができます。
詳細
優先度の範囲
最も低い優先度 | 最も高い優先度 |
0 | 200 |
優先度が高い信号が受信者に採用されます。例えば、優先度100,優先度101の卓が存在する場合、優先度101の卓の出力が採用されます。
なぜバックアップとして使えるのか
優先度100で出力している卓と優先度101で出力している卓が存在する場合、既に説明した通り優先度の高い卓からの入力がそのまま採用されます。しかし、優先度の高い卓からの入力が何らかの理由(LANの接触、卓電源オフ等)で途絶えた場合、優先度の低い卓からの入力が採用されるようになります。一つの卓からの入力が途絶え、別の卓からの入力が使用可能になるため、バックアップとして使用可能です。
対応していない卓について
優先度に対応していない卓などについては、デフォルトで優先度が100にするように規定されています。(E1-31-2016 p11<6.2.3 E1.31 Data Packet: Priority>)そのため、優先度が同じになります。優先度が同じな場合は、優先度がない場合と同じように出力されてしまいます。
注意
優先度の概念について理解してから使用することをオススメします。優先度1は優先度100より優先的に使用されません。
最後に
下記フリーソフトで優先度制御を試すことができます。
・sACNView
ぜひ試してみてください!